新機能搭載! 合格可能性シミュレーター
<「大阪府・高校受験のこころえ 合格可能性シミュレーター」は、高校受験を目指す受験生と保護者の方向けに、本サイトの管理人が企画・開発をしたPHPで起動するWEBプログラムです。 偏差値を入力して、志望校を選ぶと、合格する可能性が何パーセントであるか表示される機能を実装しています。
志望する学校が絞れていない受験生と保護者の方には、志望校を選択する一助として、また、すでに志望校を決定した方には、併願校選定の参考にしてください。
合格可能性シミュレーターはこちら
夜スペの藤原氏が大阪でも教育改革
「夜スペ」などのユニークな学校運営で知られる東京都杉並区立和田中学校の前校長、藤原和博さん(52)が、大阪でも"改革"に乗り出した。教育関係者の受け止めは。取り組みは広がるのか。
藤原さんは、進学塾講師による夜間の有料授業「夜スペシャル(夜スペ)」や、地域住民が課外学習に携わる「土曜寺子屋(ドテラ)」などで、教育現場に新風を吹き込んできた。藤原さんが大阪府の特別顧問に就任してから1カ月。橋下徹知事は委嘱時の記者会見で、「学校、保護者、生徒の関係を抜本的に見直さなければならない。藤原さんが成功した、保護者と共同での学校運営を大阪に広げてもらいたい」と大きな期待を寄せた。
府内では藤原さんの提案を受け、池田市立池田中学校が土曜学習の導入を表明するなど、早くもそのノウハウを吸収する動きが出始めた。一方で、府には独自に学校と地域を結ぶ試みを展開してきた経緯があり、藤原さんの手法がどのような形で大阪に根付くのか、関係者の注目が集まっている。
◆「脅威」とも見られ
先月29、30の両日、池田市教委が主催した教員研修会。初日には、市内5中学校に勤務する教員や市教委の職員ら約50人が集まった。冒頭、藤原さんは軽妙なトークで場の空気を和ませると、一転してこう切り出した。
「私のことを落下傘部隊や外国人部隊のように感じている方がいるかもしれないが、現場がすべてだと思っている。誤解や恐怖があるのなら、ここで解いてください」。静まり返る会場で、参加者の数人が顔を見合わせた。
リクルート東京営業統括部長などの経歴を持つ民間企業出身の藤原さんは03年4月、和田中の校長に就任。夜スペやドテラのほか、学校敷地内の緑化活動など学校運営に携わる地域人材を系統立てて組織化した「地域本部」は後に、国による「学校支援地域本部」設置事業のモデルとなったことでも知られる。
藤原さんへの期待も大きい半面、大阪では脅威と見る向きもあった。
藤原さんが府特別顧問に委嘱された直後、府南部の中学校で教える男性教諭はこう述べた。「近所づきあいが希薄な東京とは異なり、地区の盆踊りに大人から子どもまでが顔をそろえるなど、大阪には本当の意味での地域が残っている。たった一つの中学で成功した藤原さんの手法が大阪になじむとは思えない」。府内のある市の教育委員会職員は「藤原さんは確かに素晴らしい実績を持っているが、地域と学校を連携させる事業は大阪にもある。それに、地域に偏りすぎて教員が孤立すれば子どもにもマイナスだ」と語った。
◆地域連携の基盤あり
府教委は全国でも比較的早い00年度から、地域と学校の連携に着目した事業に取り組んできた。地域教育協議会「すこやかネット」の設置などで、各市町村教委と費用を折半し、昨年度までの7年間実施してきた。
この事業は、政令市の大阪市を除く全市町村で290の中学校区ごとに、地域の人材を組織する「地域コーディネーター」を配置する。福祉施設の職場体験や清掃活動などの社会教育を軸に地域が学校にかかわり、住民同士がゆるやかな結びつきで子どもたちの課題に向き合う基盤をつくった。府教委としての事業展開は終了したが、多くの市町村が現在も独自予算で事業を継続させている。
こうした動きを踏まえたうえで、藤原さんは教員研修会に参加した池田市教委職員や中学校長らに7項目の提案をした。知識を実社会で活用するすべを学ぶ「よのなか科」を指導する教員の組織的な養成▽土曜や放課後学習への地元の塾講師らの導入▽短期的成果を上げるための「英検」や「漢検」への組織的な取り組み▽携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を使った算数の補習▽学校全体のリズムとテンポアップなどを目指す45分7コマ授業への取り組み▽土曜学習への独自の英語コース設置--などだった。しかし、あえて夜スペは盛り込まなかった。
そして藤原さんは、こう語った。「私からは『あれをやれ』『これをやれ』とは一切言いません。私の提案は、池田流にアレンジをしていただいて結構です」
◆「池田流」つくりたい
提案に応じた池田中は、9月20日から実施する土曜学習の指導者について、当面は地域住民に委ねるのではなく、教員が担うことを表明した。横山泰介校長は「地域に一部でも学校運営をお願いするのが理想的だが、義務教育である程度の学力をつけるのは、教員の仕事だという自負がある」と語った。
一方、池田中は今年度から「すこやかネット」で培った地域との連携を「マイタウン・プロジェクト(MTP)」として強化する試みをスタートさせた。社会教育や野外活動など、どの方面に人材を生かすのかは決まっていないが、地域の約100人がボランティアとして登録を済ませている。
この状況について横山校長は、藤原さんの手法に学ぶところが大きいとしたうえで、「あれもやる、これもやるでは着ぶくれしてしまう。池田中に合ったやり方で『藤原流』を取り入れたい。合わないと思ったら、その都度修正して『池田流』をつくっていきたい」と話した。
大阪で始まった藤原さんの活動は今後、どのように広がっていくのか。研修に参加した別の中学の男性教諭は「藤原さんといえば夜スペの印象が強かったが、受講してだいぶイメージが変わった」。藤原さんの話にはかなりの刺激を受けた様子で、「積極的に外部人材を学校に入れることへの不安は残るが、まずは学校が求めるものと地域のニーズが近いところから実践してみたい」と続けた。
一方、池田市教委の田渕和明・教育部長は「藤原さんの和田中での試みは一つの提案であり、それに対して今までの施策をどう結びつけるかが今後の課題だ」と話す。
同市としても、独自の試みが動き出した。不登校生徒など課題がある生徒への支援などで外部人材を活用してきた事業を統括・連携させる「『池田子どもの学び』サポート事業」。実施案を9月議会に提案する方針で、学校運営で地域住民が有効に機能するように図るつもりだ。
藤原さんとともに講師として研修に参加した大阪教育大の野口克海監事は、参加者にくだけた調子で「強制ではないし、嫌だったら追い出してもいい。ただ一度謙虚になって、子どものためにいいと思うものなら、藤原さんからどんどん盗んでいこう。そして和田中を超える日本一の学校をつくろうやないか」と呼びかけた。
[2008年9月17日]
関連記事
- 大阪府立高校―補講・合宿で進学強化
- 大阪市淀川区の府内有数の進学校、府立北野高校の4月の昼休み。3年生...
- 大阪に早稲田大の付属校が登場。でも倍率0.12倍の謎
- 大阪・茨木市の摂陵中学・高校が今年4月1日から新たに早稲田大学の系属校として「...
- 大阪府公立高後期入試 全日制2万5253人合格
- 公立高校後期入試の合格発表が24日行われ、全日制普通科は受験者3万1126人に対...
- 大阪府高校入試:公立高後期出願 募集上回った学校は76校
- 大阪府教委は10日、公立高校後期入試の出願状況を発表しました。10日午後4時現...
- 大阪府高校入試:公立高後期希望 普通科88校、平均1.23倍
- 大阪府公立中学校長会は5日、今春卒業見込みの中学3年生を対象にした公...
- 大阪府高校入試:公立高前期出願状況 天王寺・理数科が4.70倍
- 府内の公立高校は17日、前期入試の願書受け付けを始めました。府教委が同日午後4...
- 隣県兵庫高校入試:私立高で始まる 県内3万3600人受験
- 兵庫県内の私立高入試が10日、既に試験が終わった1校を除く41校で始まりました...
- 携帯は学力低下を招く? 大阪では成績低下。逆に東京では高学力
- 「携帯電話への依存度が高くなれば、学習時間は短くなる」。昨年12月3日、公立小...
- 大阪府教委 進学重点10高校に「文理科」新設へ
- 進学校の強化をめざす大阪府教育委員会が、既存の府立高校10校に難関大学への進学...
- 公立学校の放課後学習に塾講師派遣 大阪府教委が仲介
- 大阪府教育委員会は7日、府内の公立小・中学校で実施している放課後学習に、大手進...
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 夜スペの藤原氏が大阪でも教育改革
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.juken01.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/222
コメントする